「知足安分」・ちそくあんぶん・
欲をかかず高望みをすることなく、現状の自分の境遇や身分に満足せよという意味です。
欲望は際限ないもので、次から次へと生まれてきます。欲を貪ることで苦しみが起きてくるため、どこまでいっても心が満たされることがなく不安も消えません。
上を見ても下を見てもキリがないので野心はほどほどに抑制し、不満を抱かず優越感に浸ることもなく、身の丈に合った本来の自分で生きよという教えです。
<セルフコントロール上手になる>
「足るを知る」とは、己を知り身分相応と満足してそれ以上を求めない。とても潔くかっこ良いのですが、自分を律し戒めるにはそれなりの強い意志が必要です。しかし、現実は中々うまくはいかないものですね。
他人と比べて無いものばかりを求めてしまうと不満や嫉妬に苦しみます。だから現状の自分を認め、多くを求めずにそこそこで折り合いをつけて心を平静に保っていく。そして日常の幸せに満足し感謝ができたらそれで十分なのです。
「欲」というと良くないもののイメージですが、生きていく上では生理的欲求は不可欠なものです。自己実現するための向上心など生きるうえでの原動力となる欲は必要です。ただ欲が深いとあまり思われたくないので、人には知られたくない部分ではあるかもしれません。
「欲」は自他という観点で、良い欲と悪い欲に分けられているようです。社会貢献や誰かを幸せにしたいといった人を思いやる利他的な良い欲もあれば、自己中心の利己的な悪い欲もあるということです。当然問題なのは「悪い欲」の方で、自分の都合による支配欲・所有欲・虚栄心・権力・野心などが過剰になると、理性を保てなくなって心のバランスを失うことになります。
煩わしい悩みである「煩悩」は、欲求や執着に囚われて心が乱れ苦しむことです。欲求が暴走すると自分を制御できず欲に振り回される状態となって、自分も含め周りの人までもが辛くなってしまいます。
煩悩は、人間の内側にあり心の中で生まれてくる苦しみなのです。その苦しみから逃れるには自分をみつめ直し、己に打ち勝っていくしかありません。欲に負けずにうまくコントロールして良い方向へ導くことができれば大きな達成感が得られます。それが又自信となっていけば豊かで充実した自分らしい人生を送れるのではないでしょうか。
少しずつ自分をコントロールをすることができたら、徐々にその先が明るくなってくるはずです。それでも「欲」が溜まっていたなら、年末の「除夜の鐘」で一年分の煩悩を祓ってもらうと良いかもしれませんね。



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